
2024年12月05日
大好き!
ようこそ、世界一褒められる教室へ。
久しぶりに授業で関わるIくん。
動物模型や生活道具、キャラクターのフィギュアを使った
課題の後は、たちまちごっこ遊びに発展していく。
「エイ!」
「ヤー!ヤー!」
フィギュアで攻撃するようなイメージで、
模型たちをやっつける。
これも一つの遊び方ではあるが、
もっと違ったやりとりにしたい。
コップの中をスプーンでグルグルと混ぜてから
「ねぇ、Iくん。ジュース作ったよ。
パンダくんに飲ませてあげてよ。」
パンダを操りながら
「あー、喉が渇いたなぁ」
と言って見せるが、まだ闘いの気持ちが残っている様子。
「ヤー!」
ここで、痛い!とか助けてー!とか言うと
闘いが楽しくなってしまうので、
それには反応せずに
「あれっ?何かいい匂いがするぞ。くんくん」
と、パンダをコップに近づけると
コップを傾けて飲ませるフリをしてくれた。
「うわー、おいしい!ありがとう。Iくん」
すると、歯ブラシを使って車の模型を磨き始めた。
「ゴシゴシ、ゴシゴシ」
車:「わぁ、ピカピカ!
僕をキレイにしてくれてありがとう。大好き!」
Iくんの手にチョンと車をくっつけてから、
教材ボックスに戻す。
次々と他の模型たちを磨くIくん。
「ゴシゴシ、ゴシゴシ」
コップ:「ありがとう!わーい、キレイになった。
Iくん、大好き!バイバーイ」
「ゴシゴシ、ゴシゴシ」
頑張るIくん。
みんなをピカピカにして、最後に一人残った歯ブラシくんになりきって
「ぼく、まだピカピカじゃない!」
とIくんが言う。
「ほんとだ!じゃあ先生がティッシュで拭いてあげる!
キュッキュッ、キュッキュッ」
歯ブラシ役のIくん:「やったー、ありがとう」
「ねぇ。Iくんが優しく遊んでくれたから、
みんな喜んでたね!大好きって言ってたね。
あー、楽しかったね!」
そう言うと、満足そうな顔を見せてくれた。
帰り際、「大好き!」とハグして
笑顔で手を振って帰っていくIくんの姿に
温かい気持ちになった。
遊びの中で伝えていた『大好き』を
先生にも伝えてくれるなんて…
優しい気持ちや、大好きの気持ちは
子どもの心に届く。
明日も良い日でありますように。

Posted by キープこども財団 at 21:03